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農政委員会道外調査

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12月21日(月)から24日(木)にかけて農政委員会で和歌山県、大阪府、京都府に調査で4個所訪問させていただき各取組を調査させていただきました。
21日は午後から和歌山県まで移動しました。

s-P102069122日は午前に和歌山県果樹試験場で柑橘の新品種育成の取組について仁木場長ほか試験場職員から約1時間半にわたりこれまで取り組んできた新品種を生み出す苦労や今後の課題など説明を受け、実際の品種開発のために実施している試験圃場でも説明を受けました。(ホームページはこちら)
s-P1020694試験圃場には年度ごとにミカンやレモン系などを結実管理しており、希に発生する枝変わりの発現に期待して数百本単位で管理しています。
柑橘新品種育成は柑橘枝変わり優良系統の検索し、それを育成します。さらに交雑育種によるものや珠心胚実生(Wikiによると、発芽した芽が、受精の結果生じた胚とは別に、珠心胚とよばれる親植物の細胞由来からの芽らしい)により、県オリジナルの早生や極早生などの品種育成に成功しています。これにより収穫期を大幅に伸ばすことが可能になりました。

s-P1020701午後は障碍者雇用により水耕栽培によりサラダほうれん草を生産販売している文房具などで有名なコクヨの農業生産法人「ハートランド株式会社」を調査させていただきました。(ホームページはこちら)
s-P1020699障害者雇用促進法により事業主に常用雇用する職員に法定雇用率をもうけて率以上の障がい者雇用を義務づけています。しかし、まだまだ達成率が低く北海道では約半数の企業が達成されていない状況です。
ハートランドでは「障碍者を主人公」として農業ビジネスを平成20年3月から展開しています。
説明していただいた木原部長は5年前に配属されましたが、仕事のすそ野が広い農業は障がい者雇用に適していること、コクヨの企業理念である「商品を通じて社会に貢献する」とも一致して、サラダほうれん草を生産販売しています。いわゆる6次化です。サラダほうれん草はアクが少なくやわらかいので、そのまま生で食べられるのが特徴で、ビタミンCや鉄分、カロチンなどの栄養が豊富に含まれており、サラダはもちろん炒め物などにもお使いいただけます。
水耕栽培施設内では栽培ハウスと選別・袋詰め・箱詰めと出荷までの機械作業など視察し、障碍者が健常者と一緒になって役割をしっかり果たしていました。

s-P102071623日は京都市内で京野菜の「九条ねぎ」を活用した6次化に取り組む「こと京都株式会社」を調査させていただきました。(ホームページはこちら)
社長の山田敏之氏から説明していただきましたが、社長のこれまでの経緯が独特でアパレル業界で営業をしていた年商1億円を目指し農家の2男として32歳で就業しましたが、実家は1haの農地でほうれん草や大根を作っていて、社長が目指す年商1億円にはほど遠く、最初は400万円からスタートして話せば長いストーリーを経て平成26年には6次化で株式会社売上7億8千万円を達成しました。この間、親との意見の相違や外食参入で失敗したりと色々ありましたが、食品偽装などでの国民の食に対するこだわりと社長の発想や営業力が成功の秘訣でした。

s-P1020713現在会社は従業員123名九条ネギの生産・加工・販売の他、採卵養鶏にも取り組んでいます。また、商品を周年して安定供給するため府内の九条ねぎ生産者と生産者団体を設立し連携体制を強化しています。自社と契約農家が栽培した九条ねぎを活用して、HACCPを導入した自社工場でカットねぎなどに加工して、スーパーや首都圏のラーメン店に販売しています。
s-P1020719午後は大阪府柏原市でぶどうを生産しワイナリーを経営している「タカシモワインフード株式会社」を調査しました。(ホームページはこちら)
大阪柏原は昭和初期まで日本一のぶどう産地だったと、社長の高井利洋氏から、まずは現場へと案内され、市街地のほんの少しの面積に今も残っているぶどう畑を案内されました。

s-P1020729社長の家は代々果樹園の傍らワインを製造していたことから、跡取りとして事業展開していますが、ワイナリーの周辺の畑は歴史的な建物も多数残っている情緒ある地域ですが、畑は段々減少しています。しかし、大阪府はまだ全国7位の生産量を誇っていて、歴史ある町並みとぶどう作りが盛んなことを発信していきたいと近隣の高齢農家から耕作放棄地としたくないからと借り受けて生産面席を確保していると説明していただきました。
現在は国内外から年間2800人が参加し、ボランティアとしてワイン作りやぶどう作りを応援してもらい、体験していただくツアーとして参加していただいたいるそうです。
2010年には地元の人と一緒に栽培したぶどうを使ってたこ焼きに合うスパークリングワイン「たこシャン」を発売し好評を得ています。
ぶどう畑と情緒ある町並みを視察後は工場見学とティスティングルームでさらに社長の目指す柏原市への熱い思いを聞かせていただき、農業、6次化、地域づくりにつなぐ方策について説明していただきました。

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