- 2011-06-24 (金) 23:49
- ささだブログ
6月24日の本会議において、初めてとなる一般質問に登壇いたしました。大変緊張しましたが、知事からは思うような答弁を引き出すことができず、力不足を痛感させていただきました。
噴火湾ホタテ養殖施設の被害については北海道としても重大な災害と受け止めてはいるものの、道財政が逼迫している状況下、道としての支援はやはり国頼みとなりました。今後は国に対して全力で要請していただきたいと思います。
質問および答弁の要旨は次の通りです。
1 噴火湾ホタテ養殖被害について
[1]市町村の災害復旧対策について
「ホタテ養殖「耳吊り」作業に対する国の緊急雇用創出推進事業交付金」について、結果的に渡島の被災地域については、この交付金を耳吊り作業で活用しないこととなった。 報道によれば、道庁は東日本大震災で養殖ホタテに被害を受けた噴火湾沿岸の5市町に対し、「耳吊り作業」を行う作業員を緊急に雇用するための補助金の支給を決めた。総額1億800万円で、本年度当初予算に盛り込んだ国の緊急雇用創出推進事業交付金を活用する。というものですが、このような耳吊り作業に対する支援策を講じていることを知らなかった地域もあるようである。報道後、渡島管内の被災した各漁協等で早急に道に確認し、検討されたと聞いていますが、ご存知のとおり「耳吊り作業」は6月上旬までであることから、早急なる対応・実施が必要であるにもかかわらず、本制度を活用するには、どうしても日程や作業方法等などから利用できなかったもの。道は4月に2次募集をしたが、渡島の各自治体では他の震災処理事業での要望は出したが「ホタテ養殖耳吊り作業への支援」に当てる自治体は渡島には一カ所もなかった。本事業は国100%事業、基金事業であることから、道は柔軟に本事業での支援を決定できたと思うが、道は「ある市町村から要望としてあがってきたのならば、同様な状況の市町村へ照会する」ということを考えられなかったことに問題がある。これは、道の組織全体で早急に復旧にあたるという意識が薄いからであると考えるが、今後、こういった事態にどのように対応していくのか。
(経済部長)市町村の震災復旧対策について、道としては震災発生後直ちに被災した市町村に対し、国の交付金を活用した漁業の復旧対策等の検討を促した。市町村では、それぞれの被害の実情に応じて、養殖施設のがれき処理など震災復旧に資する雇用事業を進めている。今後の復旧対策の実施にあたっては、市町村や関係団体との連携を一層強め、交付金の活用はもとより復旧に効果的な取り組み事例についても、適時適切に他の地域に情報提供を行うなどして、きめ細かな支援に努める。
[2]被災施設の撤去について
ロープ・籠など被災により使用できない漁業資材が各漁港に山積みとなっており、その処理は一般廃棄物として市町村が実施すれば、国の補助事業に該当し、漁協が実施するより財政負担が少ないことから各市町村が実施することとしているが、各漁港に山積みとなった漁業資材は、6月に入って気温の上昇とともに、臭いやハエが発生するなど不衛生であるにもかかわらず、食品を扱う漁業施設である漁港敷地内に保管されている状況である。その処分方法や搬出先は一般廃棄物であることから、各自治体の判断とされているが、各自治体が個々に対応するのではなく、北海道としても迅速な処理ができるよう、関わるべきと考えるが、知事の見解を伺う。
(経済部長)東日本大震災に伴い被害を受けた八雲町など道内沿岸の市町村について、早期の復旧・復興を図る観点から、本定例会で、漁港整備や漁船復旧等にかかる補正予算を提案している。また、道内の被災地において発生した多量の災害廃棄物に関しても、その迅速な処理を行うため、震災直後から、市町村等の実情を把握し、国に対し災害等廃棄物の処理に関し、補助要件の緩和や財政支援の拡充について、国に対し強く要望し、大幅な改善が図られた。今後、道としても被災した市町村に対して、支援制度の活用などについて、きめ細かな助言を行い、災害廃棄物の迅速な処理に努める。
[3]漁業者への追加支援について
国の一次補正で対象となった個人の養殖施設への激甚災害法による補助について、今定例会での補正予算にも提案されているが、現行制度では漁業者の負担が55パーセントと、大変、大きいことから、市町村からの追加支援が検討されているが、併せて北海道としても支援する考えはないか。
(水産林務部長)国の「養殖施設災害復旧事業」は、被災した施設の残存価格が補助対象だが、道は漁業者負担の軽減が必要と考え、国に強く働きかけた結果、経過年数が判明しない施設も、新たに取得する価格の2分の1が補助対象となった。さらに、漁業者の負担が少しでも軽減されるよう、系統団体や市町村と強調して実質無利子となる緊急資金を創設した。また、個人での復旧が困難な施設は、共同利用施設として新たに取得したいとの要望があることから、道は、引き続き国の補正予算に向け、補助事業の遡及措置や地方財政措置など、従来の枠にとらわれない弾力的な運用が可能な新たな制度の創設について市町村や漁業団体と連携して働きかける。
[再質問]
災害復旧事業等は、道として国に強く働きかけた結果、経過年数が判明しない施設も再取得価格の2分の1が補助対象となった、漁業者個人の負担はさらに実質無利子となる緊急資金も創設した、さらなる、追加支援は検討できない、との答弁と理解するが、噴火湾管内漁業者は、ここ数年、低気圧被害に伴う大時化の被害、ザラボヤの被害などで、目一杯の貸し付けを受けながら経営している漁業者が多数存在する、これ以上の借金を背負うわけにはいかないとして、悩み、漁業者個々の体力が弱っている。個人負担が大きいことでホタテ養殖をあきらめなければならない漁業者が発生している。関係市町村では、地域を支えてきた、中心的な産業の危機ととらえ、1人でも多くの漁業者が再度ホタテ養殖を再開できるよう、個人負担に対しての支援を検討している。そういう市町村の集合体である北海道も、個人負担に対しての、何らかの支援を検討すべき、再度、知事の所見を伺う。
また、個人での復旧が困難な施設は、共同利用施設で取得できるよう、従来の枠にとらわれない新たな制度の創設を国の補正予算に向け、働きかける考えとの答弁があったが、
前段の個人施設での復旧が負担が大きいことで、困難な漁業者対策として、共同利用で新たな制度での対応できるような仕組みとして国に要請すると理解してよいのか、また、一次補正の詳細ですらまだ示されていない状況下で、二次補正に向けての要請段階では、さらにその事業の詳細は先の話であり、一刻をあらそう漁業者が、安心して復興に当たることができるのか。
[再答弁](知事)漁業者への支援について、特に被害の大きかった噴火湾の一部の市町村においては、このたびの災害復旧事業のみでは個人での養殖施設の復旧が難しいとの判断により追加的な支援を検討していると承知している。議員ご提案の道としての追加支援、これはなかなか難しいと考えているが、市町村の財政支援に対する特別交付税の措置を国に要望することとしているし、また共同利用施設として整備する新たな制度の創設を国に要望することともしている、今後とも関係市町村と一体となって1日も早い復旧に向け、全力で取り組んで参る。
[再々質問]
再々質問だが、指摘とする。噴火湾養殖施設に関して、徹底的に地域にこだわるという知事のわりには、当初の考えどおり支援する余地がないような答弁であった、徹底的に地域にこだわっていただきたいというのが、私の思いであり、最後に被害を受けた漁業者の復興に対して、道としてこれからも全力で取り組んでいただきたいということと、被災している漁業者は一刻も早く復旧作業に取りかかりたいという状況であるため、今回の補正予算での災害補助の早急な執行を要求したい。合わせて国の2次補正に向けて、国との交渉状況について関係機関や市町村へきめ細やかな情報の提供を徹底していただきたいということを指摘して質問を終わる。
[4]市町村への財政支援について
知事を先頭に地方自治体による復興支援に対する財政支援を国に要請していることについて心強く思うが、どのような措置も地元市町村の負担は残るもの、仮に「特別交付税で措置」の了承を得られた場合でも、「特別交付税」は、市町村が要望し、その要望額を道が取りまとめ、国が最終的に判断するというもの。よって、「北海道」の立場としても国に対して、各市町村への「特別交付税」がきちっと配分されるよう要請すべき。
あわせて、被災した漁業者への住民税や国民健康保険税の減免措置に対しての財政支援も同様に要請すべき、見解について伺う。
(知事)災害に対する市町村の財政支援は、養殖施設に被害を受けた漁業者に対する財政支援をはじめ、今回の震災に係る市町村の財政負担については、特別交付税の配分に当たって優先的に措置すべき項目であると考えている、道内市町村などと連携し、国に対して要望する。また、国民健康保険税や住民税の減免は、国民健康保険調整交付金による減免費用の補填制度について市町村への周知に努め、市町村の状況を把握し、実情を国に伝える。
[再質問]
市町村に対する財政支援について、「北海道」の立場としても、「特別交付税」の配分に当たって優先的に措置すべきとの見解の基、国に要望していくとの答弁があった。関係自治体は財政状況が逼迫する中で、支援を検討している実情を十分理解し、国に対し、あらゆる機会を通じて、しっかりと要望していただきたい。この件については指摘とする。
[5]事業実施の年度について
応急処置で土嚢を投入し施設を一時支えながら耳吊りをしている漁業者も、ブロックなどでの本復旧する時点で制度の活用を希望しているが、成貝として出荷するには一定程度の生育期間が必要であり、年度をまたいでの施設復旧になってしまい、補助対象から外されるのでは、との心配が寄せられている。また、ロープや籠などの資材が順調に入荷できるかも心配されることから、複数年度にまたがった事業の実施とするため、道として国に対し働きかける必要があると考えるが、どう取り組むか伺う。
(水産林務部長)国の「養殖施設災害復旧事業」は、養殖を再開するために、漁業者自らが実施する復旧事業を対象としており、単年度での原型復旧が原則となっているが、漁業者からは資材の手当を懸念する声があり、道は施設復旧の推移を見て国に事業の繰越しを働きかけ円滑な復旧がはかられるよう対応する。また、年度内に個人での復旧が困難な施設は、先程お答えした新しい制度の創設で、複数年にまたがる事業とするよう引き続き国に働きかけ、被災施設の一日も早い復旧に努める。
2 北海道新幹線事業に伴う支援策と道民の理解について
[1]道の支援策について
道民総ぐるみで要望してきた北海道新幹線は、現在、平成27年度末の供用開始を目指し、仮称新函館駅までの区間で工事が進められている。この区間には、終点の新函館駅と木古内駅の2駅が設置されることとなっており、路線とあわせて駅舎等の建設工事が進められることになっている。さらに、今後札幌までの延伸となった場合、終点の札幌を含め、以降5つの駅が設置されることが決定している。新幹線の駅が設置される自治体は、そのメリットを享受するということで、相応の負担が求められ、また、JRが経営分離する並行在来線の取り扱いによっては、さらに負担も生じ自治体にとっては大きな課題となっている。現在、平成27年度末の新函館開業に向けて、新幹線の駅が設置される北斗市、木古内町、また大沼公園再開発を目指す七飯町、さらに北の縄文文化で世界遺産登録を目指す道南の各自治体は、地域活性化を図るため、新幹線開業を契機として、新幹線の乗降客対象の、伝統や文化、産業など地域資源を活用しての観光ルートづくりなど様々な観光振興策や基盤整備策を推進しているが、地方財政自体が依然として厳しいなか実施財源についても捻出をしていかなければならない。そこで、こうした自治体の地域振興策等に対して、開業効果の拡大・活用を図るため、道として地元自治体と連携したイベントの開催や知名度を上げるプロモーション方策など積極的に支援を行うべき、知事の見解を伺う。
(総合政策部長)
北海道新幹線の開業効果を最大限に発揮させるには、駅周辺などにおける基盤整備とともに、観光をはじめ、地域の振興に向けた取組が大変重要であり、道は、渡島総合振興局が中心となり、関係市町村とともに、「新幹線時代に向けた『道南の魅力』新発見・再開発フェア」や、首都圏の百貨店が開催する「北海道物産展」において、観光PR事業を実施するなど、新幹線の開業に向け道南の魅力の発信に努めている。また、道南地域には世界遺産登録を目指す貴重な縄文文化遺産があり、道は北東北3県と連携した情報発信に取り組んでいる、今後とも関係市町村と密接に連携し、こうした資源を活用して広域観光の推進に向けた取組などを積極的に展開し、新幹線開業効果が、道南地域さらには北海道全体に広がるよう努める。
[2]開業効果の拡大・活用に資する取組について
開業効果の拡大・活用に資する取り組みへの支援策の一つとして、地域づくり総合交付金が考えられるが、新幹線の駅が設置される自治体における、これらの事業を優先的に採択するなど、特例的な取り扱いをすることにより、より一層開業効果が高まると考えるが、知事の見解を伺う。
(総合政策部長)地域づくり総合交付金については、地域の創意と主体性を生かした取組を一層促進することを目的とした制度であり、事業の採択には、振興局が取り組む地域重点プロジェクトの推進に資する事業などを優先的に取り扱うこととしている。北海道新幹線の開業効果の拡大や活用に向けた広域観光の推進や地場産品のブランド化などの取り組みは、道南地域における重点プロジェクトとして位置づけられており、道はこの交付金を活用した効果的な支援などに努める。
[再質問]
地域づくり総合交付金を活用した支援についてだが、施策は効果が出るまで一定期間かかるものが大半であり、開業時点あるいはその前後の短期間で実施をしても時すでに遅しということにもなりかねない。開業の少なくても2,3年前から様々な支援を強化すべきである。遅くても、平成24年度か25年度からということになる、よって、来年度以降についても引き続き、優先的な取り扱いをするよう指摘する。
[3]啓発活動などの取り組みについて
北海道新幹線の札幌延伸の早期実現は、道民の悲願であり、道民全体の利益につながることを、沿線自治体のみならず、広く道民の理解が得られるよう、知事を先頭に積極的に啓発活動に取り組むべきと考えるが、知事の見解を伺う。
(知事)札幌延伸を実現するためには、新幹線のメリットや北海道全体の発展につながる大きな可能性について道民の皆様の気運を一層盛り上げていくことが大切であり、本年2月には62万人の署名を携えて関係団体の皆様とともに国に強く訴えてきた、私としては、今後とも市町村や経済界との緊密な関係のもと、道民の皆様にわかりやすい情報発信に努めるなど、札幌延伸の実現に向け、オール北海道での取り組みに引き続き全力をあげて参る。
[4]道立広域公園の活用について
5年後の新幹線の北海道への乗り入れを控え、道南圏での観光行政は急務である、道立広域公園である函館の四季の杜公園や噴火湾パノラママークを活用した観光支援策が重要であり、中でも噴火湾パノラマパークは高速自動車道の開通で年間約50万人の集客が見込める。この道立広域公園噴火湾パノラマパークの中心的施設であるパノラマ館は、道南圏の物産を紹介する絶好の施設でるが、現実は物販にかかる制約が厳しく屋外に八雲町がプレハブを建設し、地元物産品を販売し北海道のピーアールをしている。知事か訴えている、北海道価値をトップセールスで発信し、道南圏の観光行政を進める上でも地域と連携し、もっと道立広域公園の施設を有効に、積極的に活用して地域観光や北海道の物産品のPRや販売の場とすべき、知事の見解を伺う。
(建設部長)道立広域公園は全道で11カ所が開園しており、年間約290万人が利用するなど、多様な活動が楽しめる広域観光拠点としても大きな役割を担っている。このうち道南圏の「噴火湾パノラマパーク」は、唯一のPFI事業で整備しており、年間約46万人が利用している。この公園内における物販行為については、道と事業契約を結んでいるPFI事業者に委ねてることから、今後、関係者からなる調整の場を設け、公園施設の有効活用が図られるよう努める。
[再質問]
道立広域公園を活用した観光支援策について この公園内の物販行為は、道と事業契約を結んでいるPFI事業者にゆだねている、今後調整の場を設けて、有効活用が図られるよう努めるとの答弁だが、そもそも、この施設は道南圏の物産を紹介する目的をも持った公園であったと理解している。PFI事業者にゆだねているというのは、北海道としての関わりが少ないということなのか。また、今後、調整の場を設けるとのことだが、今までどのように調整してきていたのか、有効活用が図られるとは、具体的に施設を活用して物産品のPRや販売の場とすることと考えてよいのか、再度質問する。
[再答弁](知事)噴火湾パノラマパークについて、この公園は年間約46万人もの方に利用され、道南圏の広域観光拠点として大きな役割を担っている所である。物販を含めたその有効活用が図られますよう、道としてはPFI事業者と指定管理者である八雲町などとの新たな調整の場を早急に設けて検討して参りたい。
3 公立高等学校配置計画について
[1]地域の意見などについて
公立高等学校配置計画について質問する。配置計画の検討だが、このたび、道教委から公立高等学校配置計画案が公表され、その中で熊石高校を平成26年度から生徒募集を停止するという案が示されている。道教委が、本道の広域性を考慮して、小規模校を存続させるための制度として地域キャンパス校を導入してから、熊石校が初めての募集停止と聞いるが、道内において少子化が進んでいることは、教育関係者の方々は理解されていると思うが、実際に地元から高校がなくなることは生徒や保護者だけではなく地域経済などに様々な影響を与えるし、存続のために地域キャンパス校としていた高校であれば、地元のショックはさらに大きい。
道教委として、配置計画の決定に当たって、地域関係者や保護者の方々からの声を十分に聞き、慎重に検討すべきと考えるが、見解を伺う。
(教育長)地域の意見などについてであるが、地域から高校がなくなることは生徒や保護者の方々だけではなく、地域の方々などに対しても少なからず影響を与えることになると認識しているが、本道の中卒者数が減少し続ける中、教育水準を維持向上し活力ある教育活動を展開していくためには高校の再編は避けて通れない課題である。「新たな高校教育に関する指針」においては、他の高校への通学が困難な地域を抱え、かつ、地元から進学率が高い場合には、地域キャンパス校として、センター校からの支援により、教育環境の充実を図ることとしているが、第1学年の在籍者が20人未満となり、その後も生徒数の増が見込まれない場合は再編整備を進めることとしている。地域キャンパス校である熊石高校は、第1学年の在籍者が平成22年度に17人、23年度は11人となり、地元の中卒者も減少し、その進学率も伸びていないことから生徒数の増が見込まれず、平成26年度から募集停止とする配置計画案を示した。今後は、7月に2回目の地域別検討協議会を開催し、配置計画案の考え方など、関係者の方々に十分説明し意見を伺うとともに、地元主催の説明会などにも出向き、地域の方々の意見や要望を伺うよう努めたうえでさらに検討を進め、成案としてとりまとめる。
[再質問]
公立高等学校配置計画について 平成21年に地域キャンパス校とした理由は、単に募集停止までの段階として導入したわけではないはず。道教委として、地域の小規模校として残していくために、この間、どのような努力をしてきたのか、再度教育長の見解を伺う。
[再答弁](教育長)地域キャンパス校である熊石高校において、生徒の選択科目を拡大したり、教科専門の教員による授業を実施するため、センター校である八雲高校から複数の教員を派遣し、音楽・家庭・商業などの科目において出張授業を行うとともに、生徒の進路実現に向けた取り組みとして、資格取得の為の放課後の講習を実施してきた。さらには、生徒間の交流や多様な体験活動の樹立を図るため、八雲高校との合同の部活動や演奏会、販売実習を実施してきたほか、教員の資質向上のため、両校による合同の授業研究や教育相談研修を行うなど、熊石高校の教育環境の充実を図ってきた。しかしながら、中卒者数の現象などにより、第1学年の在籍者が20人未満となり、今後も生徒数の増が見込まれないことから、このたびの募集停止の案を示した。そうした中だが、道としては、両校の連携による取り組みを継続させ、生徒が充実した学校生活をおくることができるよう努めて参る。
[2]通学費の助成について
通学費等の助成について質問する、地域キャンパス校は、ほかの高校への通学が困難な生徒がいる高校を対象として導入したと理解している。熊石高校を募集停止にすると、生徒は下宿や長時間の通学を余儀なくされ、保護者にとっては下宿代などの新たな経済的な負担が生じる。道立高校の再編に伴う通学費等補助制度があると承知しているが、本道の厳しい経済情勢の中、保護者にとって下宿代などの毎月の負担は大変大きい。道教委としても、仮に募集停止となった場合でも、保護者の経済的負担を極力少なくする努力をすべきと考えるが、見解を伺う。
(教育長)通学費等の支援ですが、道教委は道立高校の募集停止に伴い、通学距離が長くなる生徒などを対象に通学費や下宿代にかかる経済的負担を軽減するため、平成20年度から通学費等の補助を行っている。補助額は、当初、月額の実費負担額が13,000円を超える額を補助してが、平成22年度から控除額を引き下げ、10,000円を超える額を補助するとともに、支払い方法にも、半期毎の支払いを平成23年度からは補助金の交付決定後に、月毎に支払うように改善を行ってきた。
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