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2013-03-22
第1回定例道議会閉会
- 2013-03-22 (金)
- ささだブログ
3月22日(金)第1回定例会が閉会しました。
第1回定例会は、2月21日(木)に開会し、25年度道予算、生物の多様性の保全等に関する条例、「TPP交渉に関する決議」、「地方交付税及び地方公務員給与に関する意見書」などを可決し、今日閉会しました。
今定例会は、代表質問に福原賢孝(檜山管内)議員が立ち、知事の道政運営、行財政運営、原発・エネルギー問題、地域医療問題、経済・雇用対策、地域医療問題、TPPへの対応、HACの経営などについて質疑を行いました。
一般質問には私も1日目に登壇し、市町村合併、地域医療の再生、耕作放棄地対策、ホタテ養殖業の経営安定、土砂災害対策、教育課題について質疑させていただきました。(詳しい内容はトップページの議会活動・道政だより・動画配信から)さらに、民主党道民連合からは、赤根広介(登別市)、松山丈史(札幌市豊平区)、梶谷大志(札幌市清田区)、北口雄幸(上川管内)、道下大樹(札幌市西区)、高橋亨(函館市)、久保雅司(札幌市東区)、三井あき子(旭川市)、星野高志(札幌市東区)、勝部賢志(江別市)の11議員(私を含め)が立ち、当面する道政課題、地域課題について道の取り組みを質しました。
今定例会の主な審議経過について。
・道の25年度予算案は一般会計2兆6,785億円、特別会計5,869億円の合計3兆2,744億円。
・一般会計では、24年度当初予算に比べ2.0%減で、当初予算ベースで6年連続の減少。
・道税は前年度並みを確保するものの、地方交付税が削減され、24年度末の道債残高見込みは5兆9,100億円に膨らみ、財政状況は、さらに厳しさを加えている。
・10年を経過した高橋知事による道政運営が、地域や道民に負担や痛みを強いる形で進められながら、経済活性化や雇用確保、地域振興などではまったく効果があげられないでいることを反映している。
・昨年末に発足した安倍政権は、公共事業費の大幅増を軸にする大型補正予算を組み、道もこれに伴う総額1,500億円の補正予算を2月に組んだことなどによって、道債残高は23年度末に比べ1,300億円もの増加。この一方で、地方交付税は、国が一方的に自治体人件費削減相当分の引き下げ方針を打ち出すなどしたことから、新年度予算は、実質140億円と過去最大の赤字編成となった。
・予算案の内容は、「新たな行財政改革への取組み」に基づく財政緊縮型の一律削減型であり、従来型の縦割り構造を残したままで、「選択と集中」は果たされていない。
・安倍政権による一方的な地方交付税削減や公共事業費の大幅な積み上げの影響は大きい。
地方自治の本旨に反する自治体職員人件費削減や、地方財政に新たな危機をもたらしかねない公共事業の大幅拡充などの動きは、民主党政権下で積み上げられてきた、国と地方の対等な関係を構築するための取り組みを大きく後退させるものだ。
・また、安倍首相はTPP交渉参加姿勢も打ち出した。TPP協定は、農業をはじめとする一次産業ばかりでなく、医療・社会福祉、金融・保険、労働市場などに及ぶもので、わが国の産業、経済、社会の根幹を揺るがしかねないものだ。
民主党道民連合としては、財政運営、地域医療、TPP、経営状況の悪化が続く北海道エアシステム(HAC)などの課題について質疑を重ねたが、いずれの課題でも、知事から具体的な対応が示されなかったため、25年度北海道一般会計予算案については組み替え動議を提出、反対しました。
組み替え動議の内容
平成25年度北海道一般会計予算については撤回し、組み替えの上再提出を求める動議
平成25年度北海道一般会計予算については撤回し、次により組み替えの上再提出を求める。
これまで10年間に及ぶ、知事の行財政改革の取り組みは、24年度末の道債残高見込みが、5兆9,100億円にまでふくれあがることに端的なように、破たん状態にある。
しかも、安倍政権の、地方交付税を切り下げ、公共事業費を大幅拡大するなどの対応によって道財政の危機は一層拡大する。
地方公務員給与の見直しを一方的に押しつける地方交付税の切り下げによって、25年度の交付税配分額が24年度に比べて、北海道分で60億円、道内市町村分で110億円も減少するとの試算が予算特別委員会での質疑で明らかになったが、これは自治体が重ねてきた行財政改革の努力を無にするような対応であり看過できない。
また、景気対策を公共事業の拡充で行うことは、やっと再生の緒についた地方財政に、またもや打撃を与えかねない、財政規律の観点からも批判されるべき手法だ。
財政面だけでなく、東日本大震災の復旧・復興事業への影響、急拡大に伴う事業選択判断の甘さ、事業者縮小の中での事業執行の困難さ等も指摘されているところだ。
こうした国の対応による危機深刻化にもかかわらず、提案された予算案は、地方自治の本旨にそむく国の対応の責任を問うこともなく、従来型の縦割り構造を残したままで、「行財政改革への取組み」に基づく一律型の削減・縮小路線で編成されたものである。
道民の切なる願いであり、知事の公約の重点でもある、経済活性化策も雇用確保策も、予算での対応は極めて消極的であり、産業の構造転換、安定した雇用を確保することが、まったく期待できないなど、北海道の活性化、地域の振興、道民生活の安定に向けた予算案となっていない。
地域や道民への負担の転嫁ばかりが続き、北海道や道民生活の展望が何ら指し示されていない予算案である。
加えて、北海道やわが国の産業基盤、社会システムを根底からくつがえしかねないTPPへの交渉参加方針を安倍政権が明らかにした。
道内での産業や地域の崩壊を阻止するために、全道あげた取り組みを早急に再構築しなければならない。
よって、以下の内容を中心に、平成25年度一般会計予算案を組み替えの上、再提出すべきである。
組み替えの主要項目
1 東日本大震災を教訓にした対応
(1)防災対策、原子力防災対策
一昨年3月の東日本大震災の震度の大きさ、津波の巨大さによって、北海道が取り組んできた防災対策は根底から見直されている。また、東京電力福島原発の事故は、まさに現在進行形であり、原子力発電や原子力行政への信頼は根底から揺らいでいる。
防災対策や原子力防災対策を、国まかせでなく、道としても地域の状況を踏まえた見直しを急ぎ、これに基づく施策、事業に早急に取り組むべきである。
(2)省エネ・新エネ条例の具現化
脱原発の姿勢を明らかにして、平成13年に制定された「北海道省エネ・新エネ促進条例」に基づき、風力や太陽光、地熱、雪氷熱、バイオマス、中小水力など、多様な再生可能エネルギーの宝庫である北海道の条件を最大限に活用していかねばならないにもかかわらず、北海道の対応は依然として消極的なものにとどまっている。
企業や地域の取り組みを積極的に後押しし、北海道の優位性を早急に実現していくための予算措置を講じるべきである。
2 安定雇用の確保、経済の活性化
(1)TPPへの対応
安倍政権がTPP交渉参加に向けて示した影響想定では、農業をはじめとする一次産業に壊滅的な影響があるとされている。北海道においては、関係する地域や産業への影響の広がりは計り知れないほど深刻なものとなる。道として地域や産業基盤を守り抜くために全道、全道民をあげた体制を再構築し、交渉参加ありきの政権の対応を食い止めるための取り組みを行うべきである。
(2)雇用の確保、創出
道内完全失業率は5%台で高止まりのままであるにもかかわらず、道の雇用対策予算は、国の雇用創出に関わる基金の縮小等を、そのまま反映した、主体性のない消極的な予算だ。
北海道雇用創出基本計画の推進に際し、新規学卒者等の若年者や失業が長期化する傾向にある中高年齢者を重点化し、地域での幅広い関係者の力を結集して、地域に根ざした、きめ細かい対策を講じるべきである。
(3)食産業の振興
北海道が優位性を持つ「食」を活かした産業振興を加速させるための、「北海道フードコンプレックス国際戦略総合特区」については、特区の目的として設定されている東アジアの食産業の研究開発・輸出拠点の形成の早急な達成などによって、地域活性化の効果を生み出すために、経済界や地域の取り組みの支援に、より積極的な対応をすべきである。
(4)観光振興
観光については、相も変わらず、観光振興機構等に経費、事業を丸投げする形での予算編成だ。本道の観光は、アジアからの観光客をたよりにする状況であるにもかかわらず、予算は、振興機構、旅行代理店、広告代理店まかせの誘致宣伝費に大層が振り向けられている。
こうした取り組みは、旅行代理店等が本来業務として行うべきものであって、官民の役割分担を明確にし、道の役割を地域でのホスピタリティ向上等、効果が継続する受け入れ基盤の整備強化への支援対策に再構築すべきである。
3 教育環境の整備
国は、少人数学級編制の推進を先送りしたが、真の学力向上にも、いじめ防止等のためにもきめ細やかな対応は可能となる少人数学級編制が効果的であることは明らかであり、道の独自施策として少人数学級編制の先行的な推進に取り組むべきである。
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今定例会で採択された決議・意見書
(◎は政審発議、△は委員会発議)
◎朝鮮民主主義人民共和国の核実験に抗議する決議
◎TPP交渉に関する決議
◎TPP協定交渉への参加に関する意見書
◎地方交付税及び地方公務員給与に関する意見書
◎トンネルじん肺根絶に向けた抜本的な対策を求める意見書
△B型肝炎・C型肝炎患者の救済に関する意見書
△水難救難所員の身分保障制度の確立と救助活動に対する支援制度の拡充に関する意見書
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