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2016-10-07
第3回定例会閉会
- 2016-10-07 (金)
- ささだブログ
10月7日(金)、第3回定例道議会が閉会しました。
9月13日(火)に開会し台風等の災害対策や国の経済対策への対応等を含む補正予算や「台風7号、台風9号、台風10号、台風11号及び平成28年9月における前線による災害対策に関する意見書」、「TPPに関し丁寧な説明と慎重な審議を求める意見書」などを可決し閉会しました。
会派の代表質問には、須田靖子(札幌市手稲区)議員が立ち、台風等の災害対策、JR北海道や空港民営化などの交通政策、TPPへの対応などについて質疑し、一般質問、予算特別委員会を経て当面する道政課題、地域課題について道の取り組みを質しました。
私は農政委員会に付託された市町村負担金などの審議の経過と結果について報告させていただきました。
8月から9月にかけて台風7号、11号、9号が相次ぎ上陸、さらに台風10号が接近し、その前後にも記録的な降雨が続き、河川の氾濫等によって、死者4人、行方不明者2人などの人的被害をはじめ、全道的に、広範で甚大な被害が発生しました。
本道での天候災害としては、昭和56年の、いわゆる「56水害」と並ぶ規模の被災となりました。会派は、民進党北海道等と連携して被災各地の調査等を行った上で、被災者の生活再建、農業や漁業、中小企業等の支援を速やかに進め、今後の被災を防止するための議論を展開しました。
また、道内交通ネットワークも大きな議論となりました。
JR北海道は、「JR単独では維持が困難な線区」を公表し、沿線自治体と協議したいとの意向を示しています。
また、道は、国の求めに応じて、道内13空港のうち7空港を一括して民間委託する検討を進めています。
地域にとっても北海道全体にとっても、極めて重要な課題であり、道の主体的かつ責任ある対処が必要になってきます。
JR北海道は、日高線の災害復旧が2年近く行われず、駅の廃止等も続く中で、7月に「JR単独では維持が困難な線区」を秋にも公表、沿線自治体と協議入りしたいとの意向を示しました。その後、台風等の災害で、JR北海道も大きな被害を受け、この復旧の対策もあって、JR北海道の経営は、一層困難、混迷を深めています。道は、8月に、国にJR北海道の経営支援について、JR貨物の線路使用料の見直しや青函トンネルの維持改修費の軽減、鉄道施設の老朽更新、耐震化費用等の支援措置を求めたが、JR北海道の経営悪化は、経営の存続のために設けられた経営安定基金が運用益の壊滅的とも言える低下によって、分割民営化の基本スキームが崩れたことが大きな要因です。道と国の協議は具体化せず、道とJR北海道の関係も円滑を欠いている状況です。JR北海道の経営安定に向けて、分割民営化の基本スキームの一部であるJR貨物の線路使用料の見直しや青函トンネルの維持改修費の軽減、そもそも、金利に左右される経営安定基金のあり方の検討も含め、抜本的な措置を求めていく必要があり、地域と連携して対応しなければなりません。
また、道内空港の経営について、民間委託の推移によっては、合理化・効率化が進み、道内の航空ネットワークが失われかねないことが危惧されます。道は、民間委託を選択しない空港も機能を発揮し続けるよう環境づくりを国に求めるとしていますが、各空港で現状の航空路線及び便数の確実な確保が民間委託実施の最低条件です。空港の民間委託については、国が半ば強引に主導、2018年入札、2020年委託の期限ありきの感が否めず、デューデリジェンス(投資意向調査)の結果も出ていない状況、地元の意見もまとまっていない現状では、拙速な議論であることへの不安があります。道も含め、各自治体の不安の払拭のために、国の責任をしっかり求め、道民・地域にとってのメリット、デメリットを明確にするなど丁寧な論議を求めていきます。
今定例会での補正予算は、当初提案が道投資単独事業費48億円など一般会計58億8,200万円、特別会計2億800万円。9月28日に災害対策補正予算として一般会計650億4,300万円、特別会計7,400万円を追加提案し、さらに、10月7日の会期末に国の経済対策に応じて一般会計1,222億2,100万円、特別会計5億7,600万円を追加提案しました。これで、28年度道予算は、一般会計3兆207億円、特別会計6,293億円の合計3兆6,500億円となりました。
27年度の道一般会計決算は、形式収支で59億9,500万円、実質収支で44億6千万円の黒字となりましたが、地方公共団体財政健全化法に基づく健全化判断比率は、実質公債費比率が20.6%、将来負担比率が307.7%と、なおも厳しい状況が続いています。
今定例会で採択された決議・意見書は次の通りです。
(◎は政審発議、○は委員会発議)
◎朝鮮民主主義人民共和国のミサイル発射及び核実験に抗議する決議
◎朝鮮民主主義人民共和国のミサイル発射及び核実験に関する意見書
◎台風7号、台風9号、台風10号、台風11号及び平成28年9月における前線による 災害対策に関する意見書
◎緊急防災・減災事業債制度の恒久化等を求める意見書
◎TPPに関し丁寧な説明と慎重な審議を求める意見書
◎新たな国民健康保険制度の円滑な実施を求める意見書
◎別居・離婚後の親子の断絶を防止するための法整備を求める意見書
◎朝鮮民主主義人民共和国による日本人拉致問題の完全解決を求める意見書
◎地方議会議員の厚生年金制度への加入を求める意見書
○北方領土問題の解決促進等に関する意見書
○「米政策改革」に対する稲作農家の不安を払拭し経営の安定と担い手経営の再生産の確 保を求める意見書
○介護保険サービスの適切な確保と介護従事者の処遇改善を求める意見書
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