- 2017-03-09 (木) 23:12
- ささだブログ
3月9日(木)一般質問の3日目に私も登壇し、知事並びに教育長に対し、市町村の行政庁舎の活用、国保制度、地域生活支援拠点の整備、医療介護総合確保基金、漁村地域の活性化、教育課題について質問しました。
質問内容は以下の通りですが、答弁も含めてまとめた開催状況は後日掲載させていただきます。
1 市町村の行政庁舎の活用について
まず、市町村の行政庁舎の活用について伺います。
市町村は、老朽化などにより行政庁舎の建て替えを行うに当たっては、まちづくり計画などを策定したうえで、その中心的な事業として庁舎整備を位置づけ、効率的・効果的な行政運営や住民交流の拠点、防災拠点としての機能が充実したまちづくりを目指すことが重要であります。
こうした中、国においては、新年度から耐震基準を満たしていない市町村の庁舎の建て替えについて、新たに交付税措置を行い庁舎の建て替えを財政面から支援することから、市町村のそうした取組の加速化が期待されます。
そこで、その場合、財産の有効活用を図る観点から、市町村の庁舎に道の機関が入居し合同庁舎にすることで、道民は市町村と道の行政機能をワンストップサービスで受けられ、道民の利便性の向上が図られるほか、お互いの組織にとって平常時での行政機能はもとより、災害や地震など非常時の場合の防災機能が強化されるなど大きなメリットがあると考えます。
最近では奈良県のある市において、国や県の行政機関を集約した市民開放型のシビックコア形成に向けた合同庁舎の建築が計画されております。
また、人口減少や少子高齢化の影響により過疎化が進む地域では、町民のみならず行政職員が減少することにより、既存の庁舎にも余裕が生じてくることも想定されるのではないかと考えます。
そこで伺います。道では、北海道ファシリティマネジメント推進方針に基づき、原則、耐用年数を超えて施設を使用していくために改修を行う、いわゆる長寿命化対策に取組んでいると承知しておます。道財政の健全化に向けた取組としては、有効であると考えています。
しかしながら、今後、耐用年数を迎える道有施設が増加する状況において、単に道有施設の長寿命化を図る整備だけではなく、道民サービスの向上などの観点を配慮し、道の機関を市町村の行政庁舎に移転・入居することについても検討すべきと考えますが見解を伺います。
国民健康保険の制度改正について
1 保険料上昇への対応について
次に国民健康保険の制度改正について伺います。 まず、保険料上昇への対応についてですが、
所得が比較的高く、医療費も平均的な市町村において、これまでの国保運営が黒字であるにも関わらず、今回の改正で保険税の引き上げとなる場合もあり、制度改正への不安の声も聞こえてくるところです。
こうした市町村においては、これまで医療費の適正化や収納率の向上に努力したことで、現在の税率になっているわけです。
しかし、現状の交付金制度のままでは、これまで努力したことが、十分に評価がされないのではないでしょうか。
制度の改善が必要と考えます。
また、新幹線や高速道路の建設により、譲渡所得が発生し、全体的にも所得が上昇します。
これらの建設工事は長期にわたることから、所得の上昇も長期的になると考えられます。
現状では調整交付金で措置されていますが、こうした事例での制度改正による保険税の上昇に対し、道はどのように対応していくのか伺う。
2 健康づくりの取組について
次に健康づくりの取組について伺います。
道内市町村国保の平成27年度の一人あたり医療費を見ると、全道平均は38万4千円となっており、最大で65万8千円、最小で25万4千円と2.6倍の開きがあり、一人あたり医療費は平成22年度の34万1千円に比べ、およそ12.6パーセントも増加しています。
市町村によって差が生じる要因としては、加入者の年齢構成や健康づくりへの取組などが考えられますが、市町村においても加入者の健康づくりを図るために、様々な取組を行っているものと承知しています。
今後、道も国保の保険者となり共同で制度を運営する立場になるわけですが、道の果たすべき役割と取組に対する見解を伺います。
3 医療費適正化について
次に医療費適正化について伺います
国保財政の安定的な運営に努めていくためにも、医療費適正化が不可欠であり、加入者自らが疾病の予防や健康づくりを意識していくことが大切なことであると考えています。
道では、平成30年度から第3期の医療費適正化計画を策定する予定となっていますが、
平成30年度から道も国保の保険者というこれまでと違った役割も担い、道内の医療費の適正化を進めていくことになると考えますが、
道として今後どのように取り組んでいくのか伺います。
地域生活支援拠点の整備について
次に地域生活支援拠点の整備状況等について伺います。
地域においては、障がいのある方や障がいのある子どもを支える様々な資源の整備が進められていますが、それら資源の有機的な結びつきが必ずしも十分でないとの指摘もあり、
国においては、障がいのある方の重度化や高齢化、さらには、生活を支えていた親が亡くなった後を見据えて、地域で障がいのある方やそのご家族が安心して生活するため、緊急時にすぐに相談でき、必要に応じて緊急的な対応が図られる体制として、地域生活支援拠点の積極的な整備を推進していくこととしています。
このため、国では、第4期障害福祉計画の基本指針で、平成29年度末までに各市町村又は各圏域に少なくとも一つを整備することを成果目標として掲げており、道においても、
この基本指針に即して策定した「第4期北海道障がい福祉計画」において、平成29年度末までに、全道21の障がい保健福祉圏域に1箇所整備することを目標としています。
国の調査結果を見ると、全国的にはまだまだ整備が進んでいないと言わざるを得ません。
第4期の障害福祉計画の期間があと1年余りとなっている状況ですが、道内における現在の地域生活支援拠点の整備状況と、今後の計画期間中における整備の見込みについて伺います。
2 整備に向けた道の取組について
地域生活支援拠点は、障がいのある方が安心して地域生活を継続できるよう、住まいの場の提供や相談対応、緊急時の受入などについて、地域の実情に応じた創意工夫により整備し、障がいのある方の生活を地域全体で支えようとする仕組みであり、小規模な市町村が多い本道においては、効率的・効果的な地域生活支援体制を構築する上で、大変重要な取組であると考えます。
地域生活支援拠点の整備がどの市町村においても推進されるよう、道の一層の支援が求められるわけですが、一方で、各市町村においては、地域生活を支える社会資源に格差があることから、全ての市町村に対し一律の取組を求めるのではなく、それぞれの圏域の状況を見極めながら、議論を積み重ねていくことが必要と考えますが、
道として、地域生活支援拠点の整備に向け、今後、どのように取り組んでいく考えなのか伺います。
地域医療介護総合確保基金(介護分)について
1 平成28年度の執行状況について
次に地域医療介護総合確保基金の介護分について伺います。
高齢化が進行する中、国は平成26年度に、消費税増税分を財源として、いわゆる医療介護総合確保法に基づき、医療や介護サービスの提供体制の推進を図るため、地域医療介護総合確保基金を創設しました。
道ではこの基金を活用し、小規模特養など地域に密着した小規模な介護施設の整備いわゆるハード事業と介護従事者を確保する事業などのソフト事業を実施し、各市町村におけるサービス基盤の充実に努めていると承知しています。
しかし、ハード事業である介護施設等の整備については、各自治体が策定した第6期介護保険計画で積み上げた、当初の基金の計画どおり執行されていません。平成28年度基金が計画通りに執行されていない要因について伺います。
2 地域包括ケアシステムの構築に向けた基金の活用について
平成29年度は第6期介護保険事業支援計画の最終年度であり、第7期の策定の年でもあります、第6期で進まなかった介護施設等の整備を着実に行うためには、進まない一つ要因と考えられる介護現場を担う人材を確保する取組などソフト事業を一層進めるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
漁村地域の活性化について
1 遊漁などの取組について
次に漁村地域の活性化について伺います。
これまで、北海道における体験型観光に関する取組については、農業関係では、グリーン・ツーリズムや農家民宿、農家レストランなど、いろいろな取組が進められていますが、一方で、漁業関係については、個々に取組は行われているものの、
農業と比らべて目立っていない印象を受けています。
近年、自然とのふれ合いを求める志向が高まり、遊漁船による釣りや潮干狩りなどのレジャー、漁業を通じて海の生き物や漁村の生活などを学ぶ体験漁業に対するニーズも増えてきていると感じています。
このような中で、砂浜のアサリなどの潮干狩りは、家族皆んなで楽しみながら海に接する最適の機会であると考えますが、北海道の海には、ほとんどの海岸に漁業権が設定されているほか、遊漁者等が使用できる漁具が制限されていることもあり、一般の方々が自由に潮干狩りなどを行うことはできない状況にあります。漁業権などの漁業制度は、漁業者の生活を守るために重要な制度でありますが、一般の方々が、海に接する機会も必要であると考えます。
持続的な水産資源の利用や秩序ある海面の利用を図るため、漁業者と遊漁者の協調に関する取り組みや、漁業協同組合や市町村などが連携した体験漁業などの取り組みなどの事例もあると承知していますが、道として、遊漁や体験漁業に対し、これまでどのように取り組んできたのか伺います。
2 今後の取組について
農山漁村地域においては、集落人口の減少・高齢化により、住民の方々の活力が低下し、地域の結びつきが失われ、将来的には、住民サービスや地域に必要な機能が確保できないことなどが危惧され、地域の活性化を図っていくことが大きな課題となっています。
一方で、近年、日本の原風景としての田舎で体感できる自然や文化とのふれあい、そこに暮らす人々との交流などに価値を見いだす旅行者や、日本への外国人旅行者の増加を背景としたインバウンドが増加し、農山漁村への関心が高まっています。
私の地元の渡島管内の鹿部町では、鹿部漁業協同組合女性部が、町内の道の駅に「浜のかあさん食堂」を出店し、地元食材を用いた家庭料理の提供や、浜の家庭料理体験などで、町のPRや浜で水揚げされる水産物の良さを伝える取組をしており、1ヶ月あたり1,000食以上を売り上げています。 女性部の方々からは、「私達の普通の家庭料理が喜ばれるとは思いもしなかった。」とお客さんに喜んでもらえることで「やりがいに繋がっている」との声が聞かれています。
また、森町では、森漁業協同組合青年部が、都市などから独身女性を集め、浜の独身漁師との交流会や漁船による噴火湾のクルージング、定置網の漁業体験、浜の料理教室などをセットにした、海の男と婚活イベント「サンデイ・クルージング」を開催し、好評を博しており、これまで15回にわたり開催され、既に9組が結婚にゴールインしていると聞いています。
漁村が中心となった、こうした取組をさらに拡大していくことで、経済活動の幅が広がり、これまでの「海で魚を獲る」ということを専門としていた漁村のあり方が、近い将来、新たなステージに進化していくのではないかと期待しているところです。
全国的に急速に盛り上がりつつある農山漁村地域の活性化の動きに乗り遅れることのないよう、様々な取組を進めていくことが必要と考えますが、道として、漁村地域の活性化にどのように取り組んでいくのか、所見を伺います。
教育課題について
1 地域キャンパス校について
次に教育課題について教育長に伺います。
地域キャンパス校についてですが、昨日も取り上げられているこの問題について、私からも伺ってまいります。
私の地元、渡島にも、福島商業高校と長万部高校の2校の地域キャンパス校があり、独自に特色ある教育活動を行っています。
長万部高校では、東京理科大との連携や「町づくり推進会議」への参加など、地域と連携した特色ある教育活動を行っているものの、平成29年度の高校入試の出願者数は17人に留まっています。
道教委では長万部高校のように、通学困難地域を抱える小規模校を地域キャンパス校として、出張授業によるセンター校からの支援や遠隔システムの導入など教育環境を整備する一方で、第一学年の在籍者数が20人を下回った場合、再編整備の対象とするとしており、地域キャンパス校が所在する町では、大変な不安を抱いています。
また、長万部高校のセンター校である八雲高校は、地域キャンパス校として初めて平成26年度をもって募集停止となった熊石高校のセンター校であったこともあり、生徒数の基準がどのような結果になるのかについて、地域では強い関心を持っています。
広域分散型の本道においては、高校は地域にとって、なくてはならない教育機関であることを踏まえ、道教委は地域の思いを受け止めていただきたいと考えています。
地域や関係団体は、道教委へ再編基準の緩和に向けた具体的な人数要件などについて要望を行ったと伺っています。
これまで、どのような要望があったのか、また、こうした要望に対する道教委の考え方を伺います。