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2022-05-30
国の補正予算等を踏まえた知事要望・提言
- 2022-05-30 (月)
- ささだブログ
5月30日(月)民主会派と党は国の「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」等を踏まえ知事に対し要望・提言を実施しました
要請内容は次の通りです。知事は国と連携して対応する姿勢ですが、6月開催の第2回定例会に関係予算を提出することになります。
1 補助金の有効な活用について
基本的に今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付 金のうち「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」として交付されるものと承知する。世界的な燃油や原材料の高騰は、道内の生活者はもとより、様々な事業者に深刻な影響を及ぼしており、支援は、迅速かつ効果的に実施することが肝要と考える。必要に応じて道庁内で組織横断的に情報を共有化し、真に「必要な人に必要な支援が届くよう」柔軟な運用かつ有意義な執行に努めること。
2 生活者に対する支援について
(1) 国の原油価格高騰対策では、燃油の価格抑制を目指す補助金制度の拡充・延長が盛り込まれたが、物価高は食品を含む幅広い品目で加速化している。さらに長期化も懸念される。今回の諸対策に加え、大幅な賃上げの促進と税負担軽減など国民の所得環境を改善する政策も早急に講ずるよう国に要請すること。
(2) 雇用調整助成金及び休業支援・給付金は対象期間が令和4年6月まで延長とな ったが、それ以降の対応が不透明な状況にある。また、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は減少傾向にあるが、終息は全く見通せていない。加えて、原油価格の高騰など道民生活に重大な影響を及ぼしている。非正規雇用やひとり親世帯、低所得者・女性などの生活困窮者の生活実態や雇用情勢を踏まえ、国や市町村との連携のもと、雇用・所得の環境改善に向けた支援を継続、拡充すること。
(3) 原油の高騰は、石油製品にとどまらず、電気やガスなどのライフラインにも影 響を与えている。また、円安による輸入原材料の高騰や品不足は、食料品の価格高騰を招き、地域における日常生活を脅かす状況が続いており、さらに長期化する懸念もある。安心した地域生活を営めるよう、必要な措置を講ずること。
(4) 食材価格の高騰を受け、給食費の値上げに踏み切る自治体も散見する。価格改 定を据え置いた自治体も献立の工夫など現場の自助努力のみでは経費節減には限 界がある。給食費は保護者負担が原則のため、価格上昇が家庭を直撃することか ら、保護者の負担軽減に資するよう、必要な支援策を講じること。
3 事業者に対する支援について
(1) 原油価格の高騰により、石油製品の価格が上昇し、国民生活のみならず本道の 基幹産業である農林水産業をはじめ、運輸業、観光業、食品製造業、飲食業などの様々な産業分野に極めて深刻な影響が出ている。とりわけ大多数を占める中小・小規模事業者については、職種を限定することなく、影響を可能な限り緩和する対策を講じること。
(2) 穀物価格やコロナ禍による輸送費の値上がり、中国による環境保護政策の強化 などに加え、ロシアのウクライナ侵略に伴い肥料価格の高騰が本道農業に深刻な 影響を与えている。道としても関係団体と連携の上、国に対して必要量の確保を要請するとともに、可能な限り緩和する対策を講じること。
(3) 地方公共交通については、コロナ禍により利用客数が大幅に落ち込み、その傷 が未だ癒えない中、原油価格等の高騰により、二重の影響を受ける道内の交通事業者に対して、地域における公共交通維持の観点から、利用促進策を含め実効ある支援策を講じること。
(4) ロシアのウクライナ侵攻による本道経済への影響は、食料品加工、水産加工、木材・木製品製造及び建設、中古車販売など多くの業種にわたり、価格上昇や原材料不足が長期化すれば深刻な打撃を及ぼすことから、こうした影響の激変緩和措置を講ずること。
4 その他の支援、対応について
(1) 地域経済の活性化と生活者支援を目的に市町村が発行するプレミアム商品券へ の上乗せなど、必要な支援策を講じること。
(2) 今後も原油価格・物価高騰等の影響が長期化する場合には、特に積雪寒冷・広 域分散型の本道においては、暖房や自動車向け燃料需要における海外産化石燃料 への依存度が高いことなどを踏まえ、積雪寒冷期に向けた道民生活への影響を最 小限にとどめるため、必要な対策や地方創生臨時交付金の追加交付等による必要 な財源の確保を国に求めるなど、追加の支援策を検討すること。
5 道内観光の振興策について
(1) 政府は、インバウンドの受入れ再開に向けた取組を進める方針であり、5月24日から小規模な外国人旅行客ツアーの実証事業を始めたが、一方で、道内におけるインバウンドはコロナ禍以前の水準への回復は全く見通せていない。道においても6月からの入国制限緩和を契機として、インバウンド獲得に向けた施策を検討すること。
(2) ただし、インバウンドがコロナ禍以前の水準に達するまでは、相応の時間を要 するものと想定される。加えて、ようやくコロナの新規感染者数が減少傾向にある中、知床沖の観光船沈没事故をきっかけに、道内観光に対する負のイメージが増長することが危惧される。夏季の観光シーズンを迎えるにあたって、北海道が安全で安心な観光地であることを積極的に情報発信すること。
(3) 国の観光支援策である「Go To トラベル」再開は、全国的なコロナ感染が落ち着いてからと言われているが、具体的な目処は立っていない。「新Go Toトラベル」は、最終的には実施主体が都道府県に移行する流れとなっているが、支援策の効果を地域や事業者が広く享受するためには、中、長期的な視点で事業を実施することが重要であり、魅力ある施策を一定期間、継続するために必要な財政支援を国に求めること。
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